2019年3月1日金曜日

2019 劇団通信3月号

心の動きというものはとても不思議なもので、その心次第で楽しくもなれば憂鬱にもなる。であればいつも楽しくなるような心の状態を保てばいいと朝起きてその日一日のあり方を考える。

しかしいつも最初に心に浮かぶのは劇団の運営のことや父母会のこと、子ども達のこと、稽古のこと、さらにそれぞれの人間関係のことなど必ずしも楽しいとは言えないことが次々と頭の中を巡ってくる。

創作のために捻り出す知恵や工夫が足りないとか、キャスティングや出演者一人一人の能力のこと、スケジュール調整やスタッフのあり方など考えるとなかなか楽しさという心の状態に変換できない。いわんや資金繰りや他人の陰口など人間関係のドロドロしたものが頭の中をかすめてくると楽しいどころか混乱を極め、逃げ場のない迷路の中をさまよっているような気分になる。

そんなことの繰り返しで生きているのかと時々厭世的にもなり、情けないぞしっかりしろと必死に心のマイナス面の削除に取りかかろうとしてもパソコンのように簡単にはいかない。しかし頭に浮かんでくるこれらの思考はあくまでも過去の思いの集積であって、これから起こることではないにもかかわらず、取り越し苦労のようにあれやこれや考え、心を乱すような状況を勝手に自分で作り出している。

馬鹿げたことで思いっきり切り替え、朝はやはり「今日一日は全てが上手くいく」と大雑把に宣言できるだけの心の広さを持たなければと自分を戒めている。