2019年8月1日木曜日

令和元年 8月号

児童劇団「大きな夢」はミュージカルの創作活動を通して子どもたちに宿る無限の可能性を引き出すことを前提に指導にあたっていますが、指導する講師によってもまちまちで一律に成果を評価できるものではありません。

学校でもベテランの教師もいれば初めて教職に就くような新人の教師もいます。どちらがいいのか一概には言えるものではありませんが、要は子どもの心をしっかり掴んで集中力を育ませ楽しい雰囲気の中で自然とスキルアップに繋がるような指導力が求められます。

経験の浅い講師にはとても難しい道のりではありますが一人前の指導者に上り詰める覚悟を持って切磋琢磨しながら子どもたちの可能性に挑んで欲しいと思います。劇団の講師に求められるものは指導方法はもちろんですが創作することへの深い理解力やセンス、更には精神的鍛錬によって築き上げる自らの人間性も重要なポイントになります。

実はこの人間性(人柄)というのが一番大切でその本質を見極めることが私に与えられた役割でもあります。講師に限らず人の本質を見抜くことは並大抵ではありません。人間社会全体を見ても言葉によるごまかしやその場しのぎの言い逃れ、素直に謝ればいいものを自分を良く見せようという嘘による弁解など後を絶ないのが現実です。

人間誰しも気分がいい時もあればそうでない時もありますが、劇団のレッスンでも不機嫌な表情で子どもに接したりヒステリックになったりする話を時々耳にすることがありますが良いことではありません。人間修行で一番難しいところですが、自らの人間性を高めるためにも一時的な感情をセーブできる調節機能の再起動を試みて欲しいと思います。