2020年3月12日木曜日

令和元年 11月号

児童劇団「大きな夢」は情操教育ということを掲げていますが、子ども達にミュージカルを体験することでしっかり育ってほしいと願っていても、果たしてどのように育っているのか短期間で成果を見極めることはできません。子どもをしっかり育てようと思っても簡単に育つものでないことは父母会の皆さん日々の子育てで実感なさっていることではないでしょうか。

一般的な傾向として最近では学業が優先し親が学歴や就職など世間体にこだわり過ぎて子どもの人格形成に注ぐべく時間や環境が少なく、肝心の人間教育がおろそかになっているように思われてなりません。

このところ毎日のようにニュースを賑わしている詐欺や虐待、ストーカー、収賄や殺人事件など跡を絶たない犯罪はしっかりした教育がなされていない現今の社会全体の歪みによってもたらされているものです。学業も大切ですがそれ以上に人間教育、命を尊び他人を思いやる心、我慢して耐えることの強さなど幼い時から自然と馴染むような場を与え、明るく伸びのびと育む環境さえあれば間違った方向にはいかない筈です。

いわんや最近のニュースで取り上げられている小学校のいじめ担当の教師らの事件など言語道断、荒れている日本の社会がここまできてしまったのかと愕然としてしまいます。ペーパー試験に受かれば身分が保証されてしまう教育制度の欠陥がもたらしている悪瘡が蔓延しています。関西電力の執行部も同様、お粗末な記者会見など見ていると誰もが、これが一流企業の大人?と呆れるばかり。

一体「人が育つ」ということは何だろうと思いますが、自らも一層襟を正して「大きな夢」の子ども達がすくすく育つ一助になればと決意を新たにしています。