2023年12月25日月曜日

令和5年 9月号

 婦人之友社の雑誌「明日の友」の編集部から、「緑の村の物語」に主演する私を取材したいとの依頼があり、80名の出演の子どもたちに囲まれての熱気あふれる稽古場で取材を受けました。

この「明日の友」は創刊50周年という歴史ある高齢者向けの季刊誌で、健康問題や日々の生活のあり方など私の年齢になると成る程ごもっともといちいち頷けるようなとても興味を惹かれる内容の雑誌で、私が取材を受けたのは秋号として10月に発売予定だそうです。その編集をしている方が2人のKM劇団員のお母さんで父母会長もなさっていたというご縁から今回のお話をいただきました。

事前に取材の内容や質問事項など提示されましたが、劇団の歴史や私が辿ってきた半生は3年前出版した書籍に詳細に書き綴っていましたので、それに倣ってお話しすればいいと思っていました。ところがいざ対面で質問されたりすると老化の影響もあるのか以前の考え方とは多少違った視点で物を言っていることに気がつきました。いや、老化とは思いたくないのですが劇団に対する考え方や捉え方が微妙なところで変わってきたように思います。

これまでよりも俯瞰的な立場で劇団を見ているような変化でしょうか、30年の歴史を振り返りながら改めて考え直すきっかけを与えられたような気がしたのです。覚醒的タイミングと言えばオーバーな表現かもしれませんが、新たな展開の可能性を示唆する程度のものであっても私にチャレンジする気を起こさせてくれたことは事実です。

又最後の質問で私の大きな夢は何かと問われて現世では実現しないような夢を語りましたが、恐らく後進のスタッフは引き継いではくれないだろうと無責任な発言をしてしまいました。その途端、取材に立ち会っていた幹部の霜島愛生が「そんなことありません。私たちはみんな先生の夢を引き継ごうと思っています!!」と力強く言ってくれたのです。

あゝ私はまだ彼らを信じていなかったのか、恥ずかしさの一方で後を継いでくれるスタッフの心強い想いを知って嬉しさが込み上げてきました。